貸出の様子や、図書委員の学校司書の先生方にお話を伺いに、地元の小学校図書館を見学させていただきました。
雨ということもあり、図書館はいつもよりたくさんの児童であふれていました。
司書の先生も「密密」と言い苦笑いしながら児童たちを誘導したり声かけしてみえ、
感染対策については、
入り口に図書委員が立ち消毒をしていてから入室することや、
貸出と返却時に並ぶ時の社会的距離の足マーク印や、
バーコード読み取り作業を各自で行うのではなく図書委員が行い、
使用後には機械の消毒を実施しているとのことでした。
見学の目的は、中学校の校長先生に、図書システムの必要性を感じていただくためです。
地元の小学校校長にお願いをし、地元の中学校校長にも見ていただきましたが、
市の見解と同じく「あれば良い」という程度の受け止め方のご様子でした。
3月議会の一般質問でも取り組み、
にじいろ通信や、議会だよりでも報告させていただきましたが、
中学校図書館は小学校に遅れること25年、図書システムが入っていません。
市の見解や議会答弁では、
中学校では「図書係の主体的な活動を大切にしてるから」ということでしたが、
この市の見解は現場にとっては全く寝耳に水で、
小学校に導入した平成7年当時は中学校が大変荒れていた時期で、
図書館がたまり場になっていて本が無くなったり、食べゴミが散らかっていたり、
コンピューターを壊す危険もあったため、導入を見送ったというものでした。
中学校が落ち着いてからは図書システム導入は求めて来たことなのに、
その声が市に届いていなかったことに、現場は落胆しています。
そりゃそうです。
世の中はデジタル化が進んでいるのに、
図書のデータ化は一般的であるご時世だというのに。
15校の小学校には4半世紀も前にすでに導入済みで、
6校の中学校は置き去りのままなのですから!
現場の声が届かなかったのは、校長先生たちが、市に予算要望しなかったからです。
確かに、教室へのエアコン設置、スクールカウンセラー、施設改修や、備品の数々…
安心安全な学校生活を送るめには優先すべきものが沢山あって、
それさえもなかなか叶うことが難しい中では、
図書館整備の順位はかなり低いということです。
バーコードでの貸し借りができるからと言って、
膨大な学習指導要領の教育課程の授業計画である限り、
5分間入室というルールで放課という大事な休息時間を奪っている限り、
校長や教員が学校図書館に意義を見出さない限り、
図書館活用は進みません。
ですが、蔵書を適切に管理するため、
図書館活用を図るため、
学校司書や図書委員の教員の負担軽減のためにも、
図書システムは導入する必要があります。
愛知県内の84%の学校でデータ化が実施できているというのに、
財政的には問題ない自治体であるというのに、
「有ればいいというだけでは導入しない」と答弁した市の方針には、
はずかしいという他ありません。
市民の方からも、疑問の声が大きく出された問題です。
諦めずに、粘り強く、交渉していきたいと思います。