2020年1月9日木曜日
子どもCOP10のこと
中日新聞の三河版には、新年から「未来へつなぐ」と題して、2010年に名古屋市で行われたCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)についての特集が組まれています。
COP10には、もう一つのCOP10がありました。「子どもCOP10」です。
昨日の新聞には、当時中学生で実行委員会のメンバーで、今は大学生の徳武雅也さんの記事が掲載されていました。32カ国の小中学生たち202人が美浜に集まり、各国の閣僚に提言を伝えようと議論を繰り広げたと書いてあります。
私はこのCOP10には特に思い入れがあります。
名古屋市教育委員会が主催するエコフレンドシップの事業の一環として結成された「環境未来探検隊」の子どもたちは、この年は、子どもCOP10の構成員として位置付けられていました。
当時小学校5年生だった長女を、小学校が推薦してくださったことから環境未来体験隊に参加することができ、事前学習として、藤前干潟や秋田県の白上山地、津軽ダムなどに連れて行っていただきました。東北を回りながら、生物多様性についての体験交流学習の貴重な機会を持つことができました。
今、20歳になった長女の暮らしぶりを見ると、その時の経験がどれほど役に立っているのか疑わしくもありますが、生物多様性の大切な考え方である、たくさんの生き物がつながり合って生きているということを理解し想像する感性は持っていますので、経験は活かされていると感じています。
2020年の今年は、COP10で決めた「愛知目標」の達成期限の年になります。大きな目標は「2050年までに自然と共生する世界を実現」ですが、2020年までに実施する20の個別目標の達成は難しく、さらに悪化している状況。
昨今の温暖化、アマゾンやオーストラリアの森林火災、プラスチック汚染の問題、湿地減少、野生生物の絶滅・・・
2019年12月に公開された絶滅の危機にある野生生物のリスト「レッドリスト」最新版より、絶滅危惧種の数は、30,178種です。
COP10支援実行委員会アドバイザーであった名古屋大大学院環境学研究科教授の香坂玲氏はインタビューで答えています。
愛知目標の地元愛知の役割は・・・
「愛知はものづくりに加え、COP10の開催により環境でもレガシー(遺産)を残した地域。生物多様性の分野では世界に知られている。足元でしっかりやっていることを見せる意義は大きい。経済も元気だし、環境守って里山も元気だと言う姿を示して良い例になれる。他の地域を元気付ける意味でも重要だ」と。
私たち一人一人にできることは・・・(抜粋)
「旅行先ではぜひ、その土地の人の生き方や暮らしを見ることで、自分の価値を見直す機会にしてもらいたい。環境認証を受けている商品を選ぶとか地産地消を心がけるとか、どんな商品や生産をしたら良いかは大人が子どものために考えることだろう。」
徳武さんは言います。幼い頃から環境を学んできた自分たちを「ESD世代」と。ESDとは、持続可能な開発のための教育という意味。環境と経済発展との調和、両立のこと。
徳武さんは、大学院で再生エネルギーの普及状況と自治体の政策を分析する研究に取り組んでいるとのこと。
CO2削減、環境保全のためには、持続可能な再生エネルギーの選択は必須だ!
企業努力とともに、私たちが一人一人が暮らしを見直すこと、行動で示していくこと。そして関わる人たちに働きかけ、アクションを広げていくこと。
そのために、刈谷市でも勉強会を始めることにしました!
気候変動、気候危機、温暖化、耳にはするけど、よく分からない、実際に何が危機なの?
最近の災害で温暖化の影響というけれど、温暖化って何?自分がいったい何ができるの?
自由に疑問や❓を出し合いながら、情報交換をするところから始めてみたいと思います。
ぜひご参加ください。
★1月23日(木)13時〜15時半 刈谷市民ボランテイアセンター談話室A にて