2019年8月10日土曜日

8月9日長崎原爆の日 

昨日8月9日、長崎市は原爆が落とされてから74年目を迎えました。

長崎の平和公園で、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が行われました。

被爆者の方が代表による「平和への誓い」が読み上げられます。
長崎新聞のサイトに、全文が掲載されいて、毎年の平和への誓いも掲載されています。

田上富久市長の「長崎平和宣言」が述べられました。
全文はこちらです。多国語に翻訳されています。http://www.city.nagasaki.lg.jp/heiwa/3020000/3020300/p033237.html

田上市長の宣言では、
『原爆は「人の手」によってつくられ、「人の上」に落とされました。だからこそ「人の意志」によって、無くすことができます。そして、その意志が生まれる場所は、間違いなく、 私たち一人ひとりの心の中です。 』

『小さな声の集まりである市民社会の力は、これまでにも、世界を動かしてきまし た。1954年のビキニ環礁での水爆実験を機に世界中に広がった反核運動は、やがて核実験の禁止条約を生み出しました。一昨年の核兵器禁止条約の成立にも市民社会の力が大きな 役割を果たしました。私たち一人ひとりの力は、微力ではあっても、決して無力ではないの です』

と、平和をつくっていくのは私たち、市民なんだということが強く呼びかけられています。

そして、
『長崎は、核の被害を体験したまちとして、原発事故から8年が経過した今も放射能汚染の 影響で苦しんでいる福島の皆さんを変わらず応援していきます。』
と。

福島原発事故は終わっていません。

放射能汚染の不安と被害で苦しんで見えます。
ふるさと、生業を奪われ、家族がばらばらになり、孤独に苦しむ方たちがいます。
支援は次々と打ち切られていて、原発では多くの方が高線量の中で危険な作業を続けてみえます。
8月2日、名古屋地裁で開廷された原発事故損害賠償訴訟では、国の原発事故を認めない、避難者が自分たちのような苦しみを二度と生み出したくないその思いを裏切る不当な判決が出されました。

核兵器をめぐる世界の動きは、とても危険です。
田上市長の平和宣言には核兵器をめぐる世界の動きが分かりやすく述べられています。
箇条書きにしてみます。
①中距離核戦力(冷戦時代に結ばれたアメリカとソビエト連邦の軍縮条約)破棄
②新戦略兵器削減条約(2011年発効したアメリカとロシアの核軍縮条約)の危機
③アメリカはより使いやすいと小型の核兵器開発を打ち出す
④ロシアは、新型核兵器開発と配備を表明
⑤日本政府は核兵器禁止条約に署名していない


スウェーデンのストックホルム国際平和研究所の報告によると、世界には核兵器が1万3800個が保有されているのこと。


高校生平和大使が核兵器廃絶を求める署名を集めています。

ヒバクシャ国際署名です。