2023年1月14日土曜日

☆『【中学校校則】かりや子どもの声アンケート結果(2022年度版)』を発表します!


2022年10月21日〜12月20日に実施した

【中学校校則】かりや子どもの声アンケート結果(2022年度版)』を発表します。

 アンケート結果は、下記のURLよりご覧いただけます。

https://drive.google.com/file/d/1DIMowFP2cCgHqpNR0QNl25dOy6LatH9m/view?usp=share_link


回答してくださった150人の皆さんに、心からお礼申し上げます。


本市の子どもたちから切実な声が届けられました。

校長や教職員、刈谷市教育委員会、保護者、地域住民、子どもに関わる大人たちには、ぜひ一人一人の声を聴き取っていただきたいです。

生徒間で共有し、より良い学校づくりに役立ててほしいと望みます。

子どもたちの生きる力を育むためには、学校は一人一人が尊重され、楽しく過ごせる場所でなければなりません。

このアンケート結果がその一助となるよう願っています。



アンケート調査結果の概要は以下です。


◎1 5分前入室3分前着席について

・今ルールにより「嫌な思いや困ったことがある」との回答は43%、「ない」との回答は38%です。

・困っている生徒の半5割以上が「トイレに行けなかった」「トイレを我慢した」と述べ、2割の生徒が「生理用品が交換できなかった」とか回答しています。

・図書室に行けない、休憩ができない、守れないと叱責や連帯責任、一部の生徒が責任を負わされたことなどの体験が述べられています。


◎2 使用トイレの指定について

・使用するトイレの指定により「嫌な思いや困ったことがある」経験や考えについて回答してくれた生徒は3割弱でした。

・「我慢した」「特にないけど指定の必要はないと思う」「お腹が痛くても近くのトイレを使用できなかった」「守らないと理由も聞かず注意された」「トイレが混んでいる時、5分前入室3分前着席があるのでトイレに行けない。空いているトイレを使いたい、ナプキンを変えたくても行けない」などの体験が述べられています。


◎3 給食時について

・「給食を食べる時間の長さ」ついて、多くの学校では15分〜20分ですが、約6割の生徒が「短い」「少し短い」と回答しています。

・「配膳競争」について、3割弱の生徒が「嫌な思いや困ったことがある」と回答しています。

・「給食後の行動の制限」について、8割超の子が「必要ない」と回答しており、5割近くの生徒が「嫌な思いや困ったことがある」と回答しています。


◎4 無言清掃について

・「無言清掃」について、「必要ない」との回答した割合は5割、「必要」との回答は約3割でした。

・無言清掃により「嫌な思いや困ったことがある」経験をした生徒は36%でした。


◎5 身なり検査について

・「身なり検査」について、「必要ない」との回答は54%、「必要」との回答は27%で、倍の差がありました。

・身なり検査で「嫌な思いや困ったことがある」と回答した件数は、150件中98件でした。全体の3分の2にあたります。

・「校則に納得いかない」「厳しすぎる」など、校則に納得いかない思いは全ての回答に共通していました。

・具体的な校則では、最も多かったのが「頭髪検査」に関する回答で45件、「散髪代がかかる」などの経済的負担を訴えた回答は12件、「下着の色や点検」への疑問やセクシュアルハラスメントに該当しかねない訴えは7件ありました。

・眉毛を整えてはいけないことへの疑問、爪の検査で深爪になり痛いこと、教師によって判断が違うことへの疑問、多様性や自由を求める意見が述べられています。


◎6 改正手続きについて

・「校則やルールの制定理由」について、7割の生徒が「説明を受けていない」と回答しています。

・「校則やルールの改訂手続き」について、7割強もの生徒が「説明を受けていない」と回答しています。


◎7 不適切な指導について

・「不適切な指導を受けたり見聞きしたことのある」と回答した生徒は、8割強でした。

・最も多かった事例は「児童生徒の言い分を聞かず、事実確認が 不十分なまま思い込みで指導する」です。次いで「大声で怒鳴る、ものを叩く・投げる等の威圧的、感情的な言動で指導する。」です。「他の児童生徒に連帯責任を負わせることで、本人に必要以上の負担感や罪悪感を与える指導を行う。」「 殊更に児童生徒の面前で叱責するなど、児童生徒の尊厳やプライバシーを損なうような指導を行う。」は同じ件数でした。


◎8 部活動について

・「部活動に強制的に加入しなければならない」と回答した生徒は16%いました。

・「事情がなくても誰もが部活に加入しない選択ができると説明を受けていない」と回答した子は48%でした。

・「強制加入はやめるべき」との回答は84%でした。その多くが「個人の自由」を理由にあげています。「どちらでもない」との回答理由も同様であり、「いいえ」の回答理由にも同様の意見がありました。


◎9 子どもの権利条約について

・「子どもの権利条約」について「内容まで知っている」と回答したのは約2割で、「知らなかった」と回答したのは約5割でした。

・子どもの権利条約で明記された意見表明権を用いて、「校則やルール、学校生活において、意見したり行動してみたい」と回答した生徒は6割近くで、「いいえ」と回答した生徒は4割強でした。

・行動してみたいと回答したの理由で最も多いのが「校則に納得いかない」で、学校生活を楽しいより良い場所にしたい思いが多く見受けられました。

・行動したくないと回答した理由で最も多いのが「めんどくさい」で、次いで「人前で話すのは苦手」「忙しい」「伝えても変わらない」「よく分からない」との理由が述べられています。


◎10 校則やルール、学校生活全般に関することについて

・自由記述でしたが、大人や国や社会に対する意見として、「自由がない」「校則を変えてほしい」「多様性や個性があっていい」「決めつけはやめてください」「教員の労働環境を改善してほしい」など、68人の生徒それぞれの意見が寄せられました、

・逆に「ない」と回答した生徒は13人でした。